高濃度ビタミンCの効果
(推奨の点滴頻度は月1~4回、1回あたり10g~25gです。)
①美肌・美白:シミの大敵、メラニン色素を抑制します。
ハリと弾力:コラーゲンやエラスチンなど、肌の弾力の素を増やしハリを作ります。
保湿力のあるしっとり肌:水分を強力に挟みこむセラミドの生成を促し、みずみずしいお肌にします。
ニキビなどの肌トラブル改善:余分な皮脂の分泌を抑えて、きれいな毛穴を保ちニキビ予防、抗炎症作用が期待できます。
②抗酸化作用
若々しさと健康を持続させるには、体のサビを防ぐ「抗酸化」が大切です。
高濃度のビタミンCは活性酸素から細胞を守り体の酸化を防ぎます。
③疲労回復効果
ビタミン剤の内服に比べ点滴では血中濃度を高い効率で上昇させ疲労・倦怠感の回復に即効性があります。またストレスの積み重ねなどから生じる活性酸素を抑え、ストレスに対応できる体と適正なホルモンバランスの構築を促します。
④免疫力向上
ウイルスや病原菌に対抗する「白血球の機能」の強化により免疫力の上昇が期待できます。
⑤がん予防
がん予防にビタミンCが注目されています。超高濃度ではがん細胞を殺す効果が報告され、高濃度では抗酸化作用でがん細胞の発生を抑ると報告されております。
<癌に対する高濃度ビタミンC >
1970年代に、「ビタミンCでがんが治る」という論文が発表されました。しかし、内容を否定する論文が後に発表され、がん治療にビタミンCは広まりませんでした。しかし、2005年に、高濃度ビタミンC点滴が強い抗酸化作用を誘導し、がん細胞を殺して正常細胞にダメージを与えなかったことがNIH(アメリカ国立衛生研究所)から報告され再度注目され始めました。その後、アメリカでは大学病院などで様々ながんへの臨床試験が開始され、日本でも東海大学医学部が悪性リンパ腫への臨床試験を開始しています。アメリカでは既に、医療現場で多くの医師がビタミンCのがん治療を行っています。
高濃度ビタミンC点滴療法は、放射線治療や抗がん剤などによる治療の効果を高める可能性のある治療法です。がんに苦しむ方々に治療の選択肢として知っていただきたい治療法で、当院では補助療法の一つと考えております。ビタミンCという非常に古くからある安全性の高い物を使用するため、副作用は非常に少ないですが、本治療の効果は検証段階で保険診療ではありません。高濃度ビタンC点滴療法が適応となるのは(1) 標準的ガン治療が無効の場合、(2) 標準的ガン治療の効果をより確実にしたい、(3) 標準的ガン治療の副作用を少なくする、(4) 良好な体調を維持しながら寛解期を延長させる、(5) 代替治療としを希望する場合などです。有効な抗ガン剤や放射線治療がある場合は併用を推奨します。この治療が有効なガンの種類もまだ研究段階です。主治医の先生とも治療に際してはご相談ください。
当院は点滴療法研究会に所属して点滴療法研究会の研修を受け、アメリカで実施されている「高濃度ビタミンC点滴療法の標準的プログラム (Riordan IVC protocol)」と同じものを患者様へ安全に提供します。
<投与する量と間隔>
アンチエイジング・ガンの予防でご利用の場合
ビタミンC12.5gまたは25gの点滴から始めることを推奨しております。
2回目以降の用量は、治療目的や体の反応を見ながらの調整になります。
2週間に1回程度で開始することを推奨しております。
ガンに対してご利用の場合
ビタミンC25gの点滴から始めることを推奨しております。
2回目以降の用量は、治療目的や体の反応を見ながら調整し、当院では最大100gとしております。最初の半年間は週2回~3回、以後は病態によりますが1~2週間に一度程度を推奨しております。
<点滴にかかる時間>
点滴量により60~180分程度です。
<料金 保険適応にはなりません>
診察料(初回のみ2200円)+点滴実施料( 1回 12,000円~20,000円)
※ビタミンCの投与量によって金額が変わります。
※検査を行った場合、別途料金がかかります。
※初回は必ずG6PD検査が必要です。
(G6PD検査:5,000円、ビタミンC血中濃度測定:3,000円)
高濃度ビタミンC点滴(税別)
G6PD検査 |
5,000円 |
12.5g |
10,000円(税別) |
25g |
12,500円(税別) |
50g |
15,000円(税別) |
75g |
18,000円(税別) |
100g |
20,500円(税別) |
<当院で使用するビタミンCについて>
当院ではアイルランドのマイラン社製ビタミンC注射薬を使用しております。国産薬には防腐剤(ピロ亜硫酸ナトリウム、チオグリコール酸ナトリウム)が添加されており、高濃度ビタミンC点滴療法には向きません。そのため防腐剤無添加の、安全な製品を使います。また、ビタミンCは温度に不安定なため製造工場からクリニックに届けるまで2~8℃の冷蔵保管が義務づけられており、当院ではアイルランド工場から冷蔵コンテナで日本に輸入している製品を用いています。